関西支部コラムVOL.2

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VOL.2  堺太陽光発電所を見学して        株式会社 三伸建築事務所 前田 邦江

 

3月の東日本大震災以降、再生可能でクリーンな自然エネルギー発電への期待が更に高まっており、その中で9月に、堺太陽光発電所のかつてない大規模なソーラー発電システムが完成して稼働し始めました。

現在日本では、自然エネルギーによる発電量は、全体の1パーセントにすぎないとのことですが、もっと積極的に推進させるヒントを見出したいと、大いに期待を持って見学に臨みました。

 

産業廃棄物の最終処分場として埋め立てられた広大な敷地に(甲子園球場5コ分)約7万4千枚の太陽電池パネルが一面に広がる様は壮観でした。

太陽電池パネル1枚の大きさは約1メートル×1.4メートル、135Wの出力が可能で、発電電力量は年間1,100万kWh、ここ堺市住民3,000戸分の使用電力量を賄えるそうです。

 

この堺太陽光発電所は20年間の期限付きで建設されています。その後この処分場の正式な用途が決まるのだそうです。太陽電池の耐用年数も17年目くらいから効率が低下し始めるとのことですし、設置には広大な面積が必要となり、実用化への途は厳しいと思わざるを得ません。 

 

太陽電池は南に向って15度の角度でコンクリートの架台に取り付けられています。コスト面での試行錯誤のすえ、この方式が最良だったそうです。一般に太陽電池は、南に30度の角度のとき出力効率が最も高いとされますが、風力の影響もあり角度を上げることで、建設コストは高くつくそうです。それでも建設コストの方が、20年間で得られる電力量収入より高くつくとのことで、ここでも実用面への壁を認めざるを得ません。

 

しかし、こうした実験装置が積極的に建設されることは心強いことで、日進月歩の技術の進歩と相まって、実用化への速度も速まってくるのでは・・・と期待を膨らませることができました。国家プロジェクトとして、全国の廃棄処分場にこうしたメガソーラーが建設されることで、自然エネルギーへの比率を増やせるのではないかと思います。

 

 

 

 

 

 

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